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<{/section}>こちらの記事では、コーヒー豆の「手網焙煎」の具体的な方法を解説していきます。
手網焙煎は、コーヒー焙煎の基本中の基本。
シンプルな手法で、焙煎のしくみをしっかりと体感することができます。
●手網焙煎とは?
自宅でコーヒー豆を焙煎しようと思った際に最も手軽にできるのが、手網の焙煎機を使った焙煎です。
手網に生豆をいれて直に火にかけ、手に持って振り続けます。
値段も安く、どなたでもてっとり早く始めやすい焙煎方法です。
今回は、一般社団法人「日本焙煎技術普及協会」理事の竹林利朗さんの手法を参考に、
手焙煎について解説していきます。
Contents List/目次
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コーヒー焙煎の方法、生豆の選び方、保存方法などを解説
【コーヒー焙煎 自分好みのコーヒーを極める!自家焙煎のススメ】
まずは焙煎に必要な道具を確認しましょう。
今回使ったのは竹林さん考案のこちらの器具。
市販の持ち手付きのザルを2つ合わせて、針金で軽く留めます。
とてもシンプルで、網目の粗さや大きさ・形状など条件がコーヒー豆の焙煎にピッタリなのだそうです。
きつく留めると焙煎時の薄皮の逃げるすき間がなくなるので、軽めに留めましょう。
100gの焙煎に直径18cmのものを使用しましたが、
もっと少量で焙煎したい場合は小さめの網を使用してください。
コンロは、IHではなくガスコンロを使用します。カセットコンロでもOKです。
自動停止機能のあるものは避けましょう。
コンロの上にかぶせているのは市販のダクト用のアルミ製の筒です。
これで火が広がらないようにし、ムラなく豆に火を通すことができます。
その上には排水溝用の網を乗せて火が直接あたりにくいようにします。
ホームセンターなどで手に入ります。
そしてもちろん生豆が必要です。
100g程度が扱いやすい分量です。
焙煎する前に、全体の流れを把握しておきましょう。
STEP1.生豆を量り、ハンドピックで欠点豆を取り除く
STEP2.生豆をお湯で洗浄し、再度欠点豆を取り除く
STEP3.手網式焙煎機に入れ、火にかける
STEP4.生豆の1ハゼが始まる
STEP5.生豆の2ハゼが始まる
STEP6.豆を取り出して一気に冷ます
焙煎の前に、下準備としてハンドピックをして生豆を洗います。
まず生豆を量ります。なれないうちは、100g程度が扱いやすいそうです。
そして焙煎前に、必ずハンドピックで欠点豆を取り除きましょう。
●欠点豆とは?
欠点豆とは、豆に虫食いの穴や欠けがある豆、カビ豆や未成熟豆のことなどを指します。
雑味の原因になったり、身体に良くない汚れや菌が含まれているので
もったいないと思わずに、しっかり取り除きましょう。
竹林さんの焙煎法では、下準備として生豆を洗います。
洗うときはザルに入れ、必ずお湯で我慢できるぎりぎりくらいの熱さにします。
ぬるいと雑菌がとれないので、できれば50℃くらいがいいですが
やけどに気をつけて無理をしないようにしましょう。
●上手な洗い方
お湯はためておくと汚れやカビもたまってしまうので必ず流しっぱなしにします。
最初に洗ってすぐ流し、三回くらい繰り返します。
お米を軽く研ぐような感覚で、両手にはさんで拝み洗いをします。
三回くらいでにごりが取れてきます。
※ナチュラル製法のものはほこりや果肉が残っているのでよごれが多く出ます。
●ポイント
洗った後の豆は、目視で取れなかったカビや汚れ、虫食いが色濃くうかんでわかりやすくなります。
ここで再度ハンドピックをして欠点豆をしっかりと取り除きましょう。
▲カビの色が濃くなってわかりやすくなります。
3回ほど洗って水が濁らなくなってきたら、30秒ほどお湯につけ、豆の中まで染み込ませます。
染み込ませたら、豆を濡れたまま手網焙煎機に移しましょう。
●なぜ生豆を洗うのか?
1)雑菌、よごれ、カビ毒を取ることができる
収穫された豆は遠い熱帯の国から船便のコンテナで長いと2ヶ月ほどかけて運ばれてきます。
その間コンテナも温度が高くなり過発酵して、カビが生えたり虫が発生したりもします。
またそれを防ぐためにほとんどがポストハーベスト(収穫後の農薬)が使われています。
それらを取り除くために、熱いお湯で洗い流し、しっかりとハンドピックをします。
2)焙煎時に蒸すことができる
水分を含んだまま焙煎をすることで、表面だけ先に焼け焦げて中が生焼けになるのを
防ぐ事ができます。
水は100度まで熱を伝えて水蒸気になり、膜をはりながら抜けていきます。
ある程度芯まで火が通ってから豆全体の炭化が始まるので、より均等に豆に熱を加えることができ、
蒸し焼きにすることで、中までしっかりと火を通すことができます。
下準備ができたら、いよいよここから焙煎です。
ポイントを抑えてしっかり火を通し、美味しいコーヒー豆に仕上げましょう。
洗った生豆を、濡れたままで手網に投入したら、火にかけます。
筒の上で直接炎が当たらない程度の高さに保ちながら、網を上下または左右にしっかり振ります。
ここから完成までは、止めずに振り続けます。
●ポイント
最初は豆が水分を含んでいるので火からやや近い所で強めに、
チャーハンをあおるように手網を振っていきます。
横に振ったり、上下に振ったりして豆をひっくり返します。
止めると下側が焦げてきてしまうので、止めないようにしましょう。
外側の水分がある程度抜けると、少しずつ香りが出てきます。
強火で中の水分をどんどん飛ばし、中の水分がぬけてくると人肌くらいの色になります。
ここからだんだん色づいていきます。
少しずつ色づいてくると、乾いた「パン!パン!」という弾ける音が聞こえてきます。
これを1ハゼといいます。
この1ハゼが始まったら少し火から離して振り、豆全体がハゼるのを見守ります。
見守るといっても動きを止めてはいけません!この間も常に網と豆を動かし続けます。
ある程度豆全体がハゼたら、再度火に近づけて焙煎を続けます。
豆の水分が抜けて小さくなったところから、熱で膨張していき、
胚芽の「の」の字の中心部分から破裂していきます。
●ポイント
ここからは火に近すぎると焦げてしまうので、手網の高さで温度調整をします。
火力で調整すると熱の質量がたりなくなるので、手網の位置を上げ下げして調整しましょう。
徐々に豆の音が乾いた音になり、
香りも、豆特有の青臭さがある香りから、徐々に香ばしいコーヒーの香りへと変化していきます。
1ハゼで全部はじけきったところでさらに熱を入れていると
今度は「プチプチ!」という細かい音が聞こえてきます。これを2ハゼといいます。
今度は、豆の一つ一つの細胞がはじける音です。
2ハゼは、焙煎の完成が近いですよーという合図でもあります。
振りながら、好みの焙煎度になるようしっかりと色、音、香りを観察してタイミングを見極めましょう。
2ハゼの前に旨味やカフェオイルが生成されているため、
そのオイルが200度以上で熱せられて煙が出てきます。煙に豆をいぶされないようにしましょう。
●豆を上げるタイミングで焙煎度が決まる!
2ハゼからの焙煎具合で「浅煎り」「中煎り」「深煎り」が決まります。
好みの焙煎度にするには、豆を上げるタイミングが大切です。
「浅煎り」にしたい場合は、2ハゼが始まったらもう上げてしまいましょう。
「深煎り」にしたい場合は、2ハゼの音をしばらく聞いてから。
※豆の状態にもよりますので、色や香りなど様子をよく観察しましょう。
お好みの焙煎度になったら豆をトレイやザルに広げ、すぐに風を当てて一気に冷やします。
ご家庭で冷ますのにはドライヤーのCOOLを使うと良いです。
ドライヤーの冷風を当てると急速に冷ますことができ、チャフ(薄皮)も飛ばすことができます。
ドライヤーを豆に近づけすぎると風圧で豆が飛んでしまいますので気を付けましょう。
冷めてきたら豆を混ぜたり振ったりして全体を冷まします。
火にあてていたので、豆たちは熱々です。火傷に注意してください。
チャフも飛びますので気をつけましょう。
人肌くらいの温度になるまで、豆を冷まします。
焼け焦げてしまった豆は雑味の原因となりますので、ここで取り除きましょう。
豆がしっかりと冷めたら焙煎の完了です!
焙煎したてのコーヒー豆ってとっても魅力的で美味しそうですよね!
自分で、苦労して時間をかけて焙煎した豆は、不思議と愛着感も沸いてきます。
しかし、いくら美味しそうだからといって、直ぐに挽いてはいけませんよ!
焙煎したコーヒー豆にはちゃんと挽き時があるんです!
焙煎したてのコーヒー豆は、豆の内部にガスがたまっていて
コーヒーにしてもあまり美味しくないそうです。
すぐに封をせず、24時間ほど置いておきます。
ガスが抜けたら、アルミ缶や密封瓶、遮光性のある入れ物などにいれ
直射日光や高温多湿の場所を避けて保管します。
味が落ち着いてきて1週間ほどで飲み頃になり、1ヶ月間程度が飲み頃。
このタイミングで豆を挽いてコーヒーとしていただくのが、
最も美味しくコーヒーを飲む方法だそうです。
竹林さんによる「一番美味しいコーヒーの淹れ方」をご紹介します!
まずは焙煎した豆をミルやグラインダーで挽いて、ドリップのセットをします。
今回は2人分で30g使用しました。
(豆の量の目安としては、1人分20g、2人分30g、3人分40g、4人分50gになります。)
お湯は90℃程度で、縁にかからないように全体に回し入れます。
しばらく置くと真ん中から粉が膨れ上がって、ポタポタとコーヒーが落ちて来るので20秒程蒸らします。
その後、縁にかけないように、円を描くようにお湯を落としていきます。
ここまでは普通のドリップ法と変わりませんが、
竹林さんは、1分ほどドリップして80ccほど溜まったところで、
もうドリッパーを外してしまいました。
これが一番搾りの「原液」になります。
この原液には雑味がなく、翌朝でも美味しく飲むことができるそうです。
この原液に3倍程度のお湯を注いで、完成です。
実際に淹れたてをいただきましたが、
全く雑味や酸味がなく、香りがふわっと感じられ、喉にすっと入ってくる清らかさでした。
なぜこのような方法で淹れるのかと言うと、
コーヒーをドリップすると、最初の1分程度で旨味は全て出きってしまうそうです。
その後は雑味が出てきて、出がらしになっていきます。
この方法で淹れた原液は雑味成分が少ないため、
朝淹れたものを夜に飲んでもまだ美味しくいただけるそうです。
ぜひ試してみてください!
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編集スタッフ 伊藤 商品ページ・コンテンツ・イラスト担当。昨年から習い始めたクラシックバレエにはまっています。アートと音楽と飲み歩きが大好き。
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